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2015年8月11日火曜日

古民家の選び方:5つのポイント

こんにちは。東京は暑いですねー。早く山梨の古民家に避難したいです。

先週はこちらのファームテーブルを完成させました。

今回は古民家の探し方について僕が感じたコツを書きます。

自分の購入までの経緯を簡単に説明すると、
 -購入までの日数:  約二年
 -見た古民家の数:  約30件
 -使った不動産の数: 約5店
 -買おうとした古民家: 2件

という感じでした。長い旅でしたが、楽しかったです。その過程で気づいた点がいくつかありますのでみなさんとシェアさせていただきます。

建物より場所

一番強調したいのは、古民家の建っている環境が一番大事だという事。

最初のうちは古民家自体が珍しくて、出てきた物件をすべて見てました。でもよく考えてみてください。古民家って田舎に行くとそんなに珍しくありません。さすがに茅葺は珍しいですが、瓦葺だったらいくらでもあります。でも最初はとりあえず見たいんです。

その結果、見た瞬間に「これはないな」と思う場所に建っている古民家を多く見てしまい、時間の無駄になってしまいました。古民家の物件見学は時間がかかります。だって田舎だから。家から遠いので週末の予定をつぶして、期待に胸を膨らませながら長野、千葉、山梨に行きます。それなのに幹線道路に面していたり、普通の住宅街の中の狭い敷地の中にポツンとある古民家だったり、となりが牧場の牛舎でほのかな香りが漂う立地だったり。愕然として温泉に直行です。

僕にとっては静かな開けた場所であるという事が大事でした

都会で家を探すとき、条件指定しますよね。静かなところ、うるさくないところ、駅やスーパーからの距離、などなど。古民家も条件を決めてから探すと、随分と効率がいいと思います。そこで次のポイントが重要になります。



何したいの?

そのままです。

家庭菜園、静かなところで縁側昼寝、俗世間からの逃避、民宿、DIY、パーティ、景色を見ながらお酒、囲炉裏で一杯、薪ストーブ、町屋で商人ぐらし。

色々ありますが、思い描いている田舎暮らしを一度リストに書いてみてください。それらを実現するのは、どういう古民家でしょうか?古民家は本当に多くありますから。

そうは言っても沢山見ないとわからんじゃないか!と思いますよね。そういう方は一度古民家民宿に泊まってみてはいかがでしょうか?結構たくさんありますよ。

うちの近くにあるいい感じの古民家民宿の古守宿一さん。

古守宿一作宿泊記より



人の数ほど古民家はある

古民家といっても、「昔の人が住んでた家」、程度に考えるとあたりまえですが千種万別です。先ほどの古民家ですが

・とりあえず敷地の広い古民家?
・人離れた古民家?
・狭くても、暖かい古民家?
・広くて土間のある古民家?
・景色のいい古民家?
などなど、自分のやりたいことをもとに思い描いてみてください。

実際、本当に色々見ました。一番古そうなものでは、桃畑の中に建つ江戸時代に建てられた長野の家でした。襖になにやら怪しげな筆書きがたくさん、今にも侍が出てきそうな場所でした。

侍ハウス
土台は命

これはそのままですが、古民家の土台は腐っていることが本当に多いです。でも外から見れます。なので絶対見てください。湿っていたらアウトの可能性が多いです。土台が腐っていると間違いなく大がかりな工事が必要になってきますので、気を付けてください。

まあこれは一目瞭然ですね。。。
不動産屋は複数使おう

僕は最初は物件の場所が定まっておらず、とりあえず物件ごとに連絡を取ったので計5店の不動産屋さんを使いました。5店も使う必要ないと思いますが田舎の不動産屋さんは本当にマチマチです。やる気のない脱サラ不動産、地元の利害関係の怪しい不動産屋さん、古民家にやたら詳しい不動産屋さんなどいろいろ当たりはずれがあります。

マイホームでは不動産屋さんが大事といいますが、土地勘のない、しかも築100年の古民家を買う場合はさらに不動産屋さんに頼ることになります。信用できない不動産屋さんと当たってしまった場合、変な物件をつかまされる可能性は十分にあります。地元の不動産屋さんは多くの場合、地元の売り主の味方が多い感じがしました。複雑な田舎の利害関係の中では買主であっても有利でないことを覚えておきましょう。

僕は全部ネットで見つけて不動産屋さんに連絡を取りました。僕なりに感じたいくつかのポイントです:

やたらと物件を褒める。
これは大体アウトですね。古民家は誰もが買いたいと思う物件じゃないです。ぼろい、汚い、修理が必要、など普通の不動産屋さんならネガティブが多いはず。それを指摘してくれた上で、「本当にこれでいいんですかXXXさん」と言ってくれる人がいいです。少し怪訝な顔をしてくれる人の方が正直でいいです。

土地の権利関係をうやむやにしようとする。
田舎の土地関係は複雑です。となりの家との境界線が決まってなかったり、農地法に抵触する場合があります。それを丁寧に説明してくれない不動産屋さんはだめです。

リフォームをやたら進めてくる。
大体こういう業者はリフォーム業を営んでいたり、知り合いのリフォーム業者を紹介してピンハネしようとします。たちが悪いですが、田舎は持ちつ持たれつの世界なのか多いですので気を付けてください。

古い物件を理解してくれる不動産屋は最高の味方。
当たり前なんですが、古民家を理解してくれる不動産屋さんは少ないです。あなたのやりたい事を整理したうえで、不動産屋さんに話してみてください。その時のやり取りで相手が理解してくれてるかどうかわかるはずです。とにかく万人向けの物件じゃない上に、星の数ほどある古民家から条件に合った物件を購入するためには不動産屋さんが同じ目線である必要が何よりも大切です。馬が合えば、いくつも地元の物件を紹介してくれて、さらに売りに出てない物件もツテで話をつけてくれたりします。

見た家の一部です:


リフォーム古民家

長野の厩つき古民家

長野の雪の茅葺トタン古民家

生活感のある古民家
定番の茅葺

大変ですがこの過程で古民家がもっと好きになります。ぜひ楽しみながら古民家探しをしてください!

僕の古民家探し3部作はこちらです。ぜひ興味ありましたら読んでください!